首相、沖縄2紙と会見「辺野古は環境に配慮」 コロナでは「酒提供停止を県に要請」


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琉球新報などのインタビューに答える菅義偉首相=21日、首相官邸

 【東京】菅義偉首相は21日、首相官邸で琉球新報、沖縄タイムスのインタビューに応じた。米軍普天間飛行場移設問題を巡り、「辺野古の埋め立てをして移転する。そのことが唯一の方策だ」と、名護市辺野古への新基地建設を推進するとの従来の主張を繰り返した。一方で、県民の理解を得るために「地元への説明」と「環境への配慮」が大事であると強調した。菅氏は官房長官時代に本紙の取材に度々応じてきたが、首相就任後のインタビューは初めて。新型コロナウイルス対策をはじめ、沖縄振興を巡る沖縄担当相や自民党議員の発言などについても見解を述べた。
 
 政府は新型コロナウイルス対策として「緊急事態宣言」の対象地域に同日、沖縄県を追加指定した。首相は県の追加を判断した根拠について、新規感染者の急増や医療体制の逼迫(ひっぱく)、全国的な変異株の拡大といった要因を挙げた。一方で、県が「まん延防止等重点措置」で、飲食店などに対する酒類提供停止措置に踏み込まないまま、政府に緊急事態宣言を要請した点に触れ、「沖縄でも最初からぜひやってほしいと国がお願いをしたが、沖縄の事情でそれができていなかった。それは事実だ」と指摘した。

 次年度からの新たな沖縄振興計画については、これまでの振興策が「着実な成果を上げてきている」との認識を示し、「沖縄の特殊性を生かしながらということは大事だ」と見通しを語った。

 東京五輪については、「対策をしっかり講じる中で準備を進めていく」と開催の意向を示した。この日面談した小池百合子東京都知事と開催に向けて協力することを確認しあったと明かした。