【南城】観光客から人気の南城市知念の世界遺産「斎場御嶽」の昨年度入場者は新型コロナウイルス禍で、これまでの30万人台から10万人台に激減した。
琉球王朝時代に聞得大君の就任儀式が行われ、2000年に今帰仁城跡などと共に世界遺産に認定された後、年々入場者が増え19年度は36万7615人が訪れた。
20年度はコロナの影響で10万2852人と激減。緊急事態宣言のため休業となった4月29日から5月5日までのゴールデンウイーク期間は入場者ゼロだった。
南城市観光協会のまとめによると、今年のゴールデンウイークは4077人が入場し、2019年の連休の1万364人に比べて39%減となった。
コロナ禍の中でも世界遺産・斎場御嶽で全身にパワーを浴びて毎日元気に過ごそうと東京などから親子連れで訪れ、大庫理(うふぐーい)、寄満(ゆいんち)、三庫理(さんぐーい)など回って拝む姿が見られた。
青森県出身で沖縄市上地の沖縄観音寺の住職を務める前田憲良さん(66)は妻の悦子さんと、東京から初めて訪れた娘夫婦らを案内して三庫理入り口で手を合わせてお祈りした後、記念写真撮影に臨んだ。
前田さんの娘の後藤田観慧さんは「元気をもらって良かったです」と、爽やかな表情を浮かべていた。
(知花幸栄通信員)