人間関係の「すきま」考察 沖縄県出身106歳山川さん6冊目著書<上毛新聞提供>


社会
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6冊目の自著を出版した106歳で県出身の山川武正さん =群馬県内

 今年106歳の誕生日を迎えた元群馬県教育長の山川武正さん=群馬県前橋市青柳町=が、6冊目の著書「『すきま』思考断片」を上毛新聞社から自費出版した。日常生活でふと感じた「すきま風」をきっかけに、言葉の「すきま」について随想を膨らませた。人や社会との関わりを自らに当てはめて論じている。

 これまでの著書は、出身地沖縄県の思い出や戦争、長年携わった教育行政など自身の経験についてのエッセー集。

 今回はふと関心を持った「すきま」をテーマに、思うがまま書き連ね整理した一冊になった。人間関係で生ずるあつれきの原因を「すきま」と表現し、相手の能力だけでなくあらゆる側面を考えることが問題解決に重要であることを記している。

 山川さんは「物事の考え方は多種多様。お互いの違い、つまり『すきま』に思いを巡らすことが大切だと思う」と話している。

 東京文理大(現筑波大)を卒業後、文部省(現文部科学省)に入省。戦後のへき地教育や教職員の労働問題などに尽力し、島根県教委にも出向。1966年に本県に赴任、県教育長を約10年間務めた。

 A5判、70ページ。100部作製し、全国の教育関連の知人を中心に配布した。