県立高や特支校「密」避け時差登校広がる 30分~1時間繰り下げ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
下校する陽明高校の生徒ら=26日、浦添市大平の陽明高校

 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて、沖縄県立の高校や特別支援校では時差登校に切り替える学校が出始めている。26日時点で特に混乱した様子は見られないが、生徒は「いつまで感染対策をしなくてはいけないんだ」と、ため息交じりの声を漏らした。

 県教育委員会によると、25日までに高校13校が時差登校を既に実施、または予定している。特別支援は3校。

 オフィスビルが立ち並ぶ那覇市松山にある那覇商業高校は時差登校を始めている。公共交通を利用する通勤者と時間をずらすため、27日からは登校時間を30分遅らせる。同高は全生徒の半数を超える約620人が公共交通を利用する。

 野原格教頭は「学びの保障のために、休校は極力避けたい。感染防止を徹底するしかない」と話した。下校時間は通常通り午後4時ごろ。通勤者の帰宅時間と重ならないよう短縮授業を実施する。男子生徒は「コロナが収束する気配も感じられず、自粛や感染対策が続いて疲れた」と話した。

 浦添市にある陽明高校は26日から6月1日まで1時間遅らせる。同校の女子生徒は「通勤者と同じバスにならないので、密にならず通学しやすい」と述べた。

 時差登校への切り替えを予定している高校に勤務している男性教員は「子どもの日常生活に変更を求める前に、まず大人たちがリモートや時差出勤を徹底するべきではないのか」と話した。