石川原告団、1月提訴へ 嘉手納爆音訴訟、新組織で


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記者会見でこれまでの経緯を説明する知名繁治会長(左から2人目)=28日、県庁記者クラブ

 米軍嘉手納基地の周辺住民が騒音被害を訴え、早朝・夜間の飛行差し止めなどを求める嘉手納爆音訴訟を巡り、第3次訴訟石川支部長を務めた知名繁治さん(73)らが28日、那覇市の県庁記者クラブで記者会見し、支部役員らが新たな組織を立ち上げ、来年1月末までに提訴する方針を発表した。今月16日から原告を募集しており、既に2037人が申し込んでいるという。

 知名さんらは4月から「第四次嘉手納基地爆音差止訴訟石川原告団準備会」として活動している。準備会には3次訴訟石川支部の役員11人のうち、10人が参加。知名さんが会長を務める。弁護団の代表には瑞慶山茂弁護士が就いた。

 原告募集は10月末までを予定しており、6千人程度を見込む。3次訴訟石川支部の原告数は、構成する6支部で最も多く、5千人を超えていた。

 独自に提訴することになった理由については、訴訟支援を目的とする基金の管理運営や積み立て方針について、弁護団と石川支部の間で意見が異なったためと説明した。知名さんは、原告同士は何の問題もなかったとした上で「弁護団の提案した内容でないと応じないと言われ、主張を曲げて続けるより、自分たちで頑張るという選択をした」と述べた。