「今まで通りでいいのか不安…」「PCR検査に期待」小中学校の通常登校に保護者は


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 10歳未満や10代の新型コロナウイルス感染者が急増する中、石垣市を除く40市町村は31日までに、小中学校の通常登校を継続する方針を決めた。保護者からは、学びの保障などを理由に賛同が上がる一方、感染への不安から批判も上がった。

 「子どもたちに我慢をさせ続けるのは不憫(ふびん)だ」。沖縄市の中村則子さん(42)は、娘たちの日常がコロナ禍で左右され続けてきたことに心を痛める。「確かに学校で感染するかもしれないと不安はあるが、日常が奪われる子どもたちを思うと『普通』に戻ってほしい。登校に不安を感じないよう、PCR検査に期待したい」と強調した。玉城デニー知事が表明した、学校での検査拡充に期待を寄せた。

 名護市立屋部小学校に長女を迎えに来た、島袋清香さん(29)は「不安は感じる」としながらも、「北部では以前より感染が落ち着いている。昨年は臨時休校の影響で、仕事の都合をつけなければならず大変だった。学校で感染が広がっていないならば通常登校が助かる」と述べた。

 南部の小学校に娘を通わせる会社員の女性(38)は、学習の保障のために通常登校を続けてほしいと考えていたが、娘の学校で陽性者が出て考えが変わった。女性は「子どもたちは動き回るので、濃厚接触者の特定は難しいはずだ。家には乳幼児がいる。今まで通りでいいのか、不安が少し大きくなった」と漏らした。

 与那原町内の小学校に息子を通わせる公務員の女性(35)は「感染者が多数発生してから対応しても全く意味がない。分散登校にしてほしい。県の『学校PCR支援チーム』設置もかなり遅いと感じている」と強調した。