
宜野湾高校英語クラブの生徒が2月から、シンガポールの高校生とオンラインで交流を深めている。SDGsをテーマに、互いの地域課題や日常生活の中で実践していることなどについて英語で話し合う。生徒たちは「国境を越えた場所でも、似たような課題を抱えていることが分かった」「できることから取り組もうとする気持ちも共通していて、一緒に頑張ろうと思った」などと話し、心を通わせながら課題解決に向けて気持ちを高めている。
5月28日は、SDGsのゴール12「つくる責任 つかう責任」と、ゴール15「陸の豊かさも守ろう」について話し合った。タブレット端末に表示されたシンガポールのKRANJI(クランジ)スクールの学生と意見交換したあと、2~3人のグループに分かれてさらに会話を重ねながら、オンライン上で発表用のスライドを作った。
交流は2カ月に1度。宜野湾高校40周年事業費の中の海外交流事業費を活用して、2人の学生をシンガポールに派遣する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2度延期になった。生徒らは残念そうにしながらも、交流前にはSDGsのゴールについて予習したり、相手に伝えたいことを事前に英語で紙にまとめたりして、交流を楽しんでいる。
2年の石原樹里亜さん(16)は、主にゴール15について意見交換した。「シンガポールでは積極的に植物を植えていると教えてもらった。沖縄では、地域で緑を増やす取り組みも進んでいることを紹介した」と話した。2年の徳森乙葉さん(16)は「国が違っても同世代だから、親近感を持って話し合うことができる。国は違っても、ゴール、目標は同じ。離れていても一緒に頑張っていることが分かって楽しい」と笑顔で話した。
クラブを担当している大城桂子教諭は「英語の交流以上の成果が得られている」と手応えを語った。仲宗根勝校長も「SDGsを自分の生活レベルで考えることができるようになっている」と話した。