ミシン調整任せて!一級整備士が県内各地に出張対応


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 壊れて動かないミシン、調子が悪いミシン、お任せください! 一級縫製機械整備技能士の国家資格を持つ「ヘヨカミシン」の斉藤保行さん(46)=南風原町、神奈川県出身=はミシンの修理やメンテナンス、販売など、事業者や家庭に出向いて出張対応する。コロナ禍の「巣ごもり需要」で改めてミシンが見直される中、斉藤さんは「ミシンを買う時は何を縫いたいかを一番大事にして」とアドバイスする。

ミシンのメンテナンスをするヘヨカミシンの斉藤保行さん=那覇市内

 若い頃に「旅をしながらできる仕事をしたい。技術を身に付けたい」と美容師になった斉藤さん。貯金しては旅に出た。自然と沖縄にほれ込み、何度も訪れるように。ただ美容師の道は手荒れがひどく断念した。

 細かな作業が好きで、家庭用から工業用まで大小さまざまな縫製機械の整備を手掛ける縫製機械整備技能士の資格を取得した。神奈川県内のミシン店で約10年キャリアを積んだ後、長男の小学校入学を機に昨年沖縄に引っ越した。

 昨年12月、「ヘヨカミシン」として個人営業を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大でなかなか動けないこともあったが、口コミなどで少しずつ顧客が広がった。服や革製品を手掛ける店舗や手工芸作家などから、職業用や工業用のミシン、革すき機の出張修理の依頼も増えてきた。

斉藤保行さん

 一方、個人客では、量販店で家庭用ミシンを買ったものの使い方が分からない人やロックミシンの糸かけができない人、ネットオークションで中古品を買ったが部品がなくて修理できない人からの依頼も。斉藤さんは「厚物や裾上げなど何を縫いたいかで選ぶ機種は変わる。『安いから』と買う前に、相談して」と語る。

 ミシンの機能や特徴などを話し始めると止まらない斉藤さん。県内各地を出張修理や販売で回り、「お客さんと話をするのが何より楽しい」と笑顔を見せた。

 ヘヨカミシンの問い合わせは(電話)090(1800)5639。メールはheyoca.haebaru@gmail.com

(座波幸代)