陸自と米陸軍 奄美で訓練へ 18日から 全国で3000人展開


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昨年、米海兵隊員と陸上自衛隊の水陸機動団が連携して行われた共同訓練の様子=2020年2月9日午後、金武町の金武ブルー・ビーチ訓練場(又吉康秀撮影)

 【東京】陸上自衛隊は18日から7月11日まで、日米共同訓練「オリエント・シールド21」を行う。沖縄からは米軍嘉手納基地で地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)を運用する部隊が鹿児島県の奄美駐屯地に展開し、対空戦闘訓練を行う。米陸軍の防空部隊が島しょ地域で展開訓練を行うのは珍しい。

 中国を念頭に、日米の連携を示す狙いもあるとみられる。自衛隊の「南西シフト」が進む中、沖縄を含む南西諸島での訓練が増える可能性がある。

 奄美では、米陸軍PAC3部隊と陸自の03式中距離地対空ミサイル(中SAM)部隊が機動展開や対空戦闘訓練を行う。

 訓練は奄美のほか、兵庫県の伊丹駐屯地、滋賀県のあいば野演習場、北海道の矢臼別演習場などで実施。日米全体で3千人が参加し、1989年以来約30年ぶりの大規模訓練となる。

 矢臼別では陸自の多連装ロケットシステム(MLRS)と、米陸軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」が実弾射撃を行う。長射程の射撃訓練を日米共同で行うのは初めてという。