貯水槽のマンホール部品の老朽化で漏出 米軍が説明 PFOS汚染水流出


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
米軍の「陸軍貯油施設」内で、国や県、うるま市職員らを案内する米軍関係者ら=12日午後、うるま市昆布

 【うるま】沖縄県うるま市昆布にある米軍の「陸軍貯油施設」内から、有害性が指摘されている有機フッ素化合物を含む水が基地外へ流出した可能性のある事故で、施設内を12日午後に視察した県によると、米軍は、貯水槽の天井にあるマンホールのふたのパッキンの老朽化で雨水が入り込み、内部の水が漏出したと考えられると説明した。

 貯水槽は、米軍独自の点検では7日は異常なかったが、10日の点検で漏出が分かったという。貯水槽は泡消火剤を希釈する水が入っていたが、消火剤の一部がパイプから逆流して残っていた恐れがあったとした。貯水槽は2020年以降使用せず、中身は撤去する予定だった。現在はふたを閉めるなどの対策をしているとした。

 また米軍は、流出したほとんどが「雨水と考えている」として、「周辺の安全を害することはないと理解している」とも述べたという。

 水は、人体への有害性が指摘されている有機フッ素化合物のPFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)を含む可能性がある。最大650ガロン(約2460リットル)が出た恐れがある。