「球児に夢と感動を」 西武・平良の新記録達成、県内野球関係者ら称賛


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西武の平良海馬

 西武の平良海馬(石垣中―八重山商工出)が打ち立てた開幕から32試合連続無失点の記録に県内の野球関係者から「制球力抜群。まだまだ楽しみな逸材」と称賛の声が上がった。開幕からに限らないプロ野球記録38試合の更新にも期待が寄せられた。

 平良の高校時代の県大会最高成績は8強で甲子園出場はない。連合チームで出場し、1勝が遠かった時期もあった。県高校野球連盟の川畑三矢会長(58)は「セットアッパーとして見事な金字塔を打ち立てたのは、本人の強い信念と日々の努力のたまもの」と元球児の活躍を喜ぶ。堂々たる投球に「変化球を駆使したマウンドの勇姿に感動する。野球を愛する球児に夢と感動を与える活躍を期待している」とさらなる記録更新に期待を寄せた。

 「限られたチャンスをしっかりものにした平良君はすごい」と興奮気味に語るのは県野球連盟の又吉民人会長(75)。プロ野球での県勢の活躍は、ここ数年、目を見張るものがあると強調し「タイトルを獲得する選手だけでなく、プロ野球記録を出せる選手がいる時代になったと考えると本当にうれしい」と感慨深げだった。

 スカウトを務めた西武の高山久2軍打撃コーチ(39)は、平良の投球を初めて目にした際のことを振り返り「堂々としたピッチング、強打者にも気後れせず真っ向勝負するところは江夏豊さんに似ていると思うことがある」と語る。記録の樹立は想像していなかったというが「抑える姿を見ていたらそこまでになる素材だと思った。研究熱心でどうしたら速い球を投げられるのかと研究している。その姿勢が成長につながっている」と球団を通じてコメントを寄せた。