サッカー明治安田J2第18節は13日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでギラヴァンツ北九州と対戦し、3―0で勝利した。前半に風間宏矢の今季初ゴールで先制した。風間は後半も追加点を決めた。途中出場の清水慎太郎が田中恵太からの右クロスをヘディングで決め、ダメ押しの3点目を奪った。チームは11勝3敗4分け。勝ち点37で4位。1位京都と2位磐田が勝ち点38で、琉球は1差。3位の新潟も37で上位4チームが競り合っている。新型コロナウイルス感染症対策のため無観客で行われた。次戦は19日、岡山市のシティライトスタジアムでファジアーノ岡山と対戦する。
◆風間の2発、勢いもたらす/前線から圧力、堅守も光る
チームに勢いをもたらしたのは風間宏矢だった。前半28分、ゴール前で田中恵太からのショートパスを落ち着いて蹴り込み今季初ゴール。「久々の光景だった」と歓喜の雄たけびを上げた。後半17分には、右コーナーキックから頭で合わせて追加点を奪った。
決定機を逃さない攻撃力で3―0と引き離したが、支えたのは守備力だった。風間は「負けた新潟や山形との試合では、プレスが中途半端だった。前から奪いにいこうと選手同士で話していた」と前線からの圧力で相手のリズムを崩した。
後半も幾度となくゴールを脅かされたが、知念哲矢が間一髪のスライディングで危機を防ぐなど堅守が光った。圧巻はPKを防いだ20歳のGK猪瀬康介。事前に相手の分析情報を伝えられていたと言い、迷わず左下への横っ飛びでファインセーブ。「無失点で抑えることができてうれしい」と表情には自信があふれた。
一方で不安材料もある。前半16分にMF池田廉が競り合りで背中から落ち、腰を強打。負傷退場となった。DF岡﨑亮平やGK田口潤人らがけがで戦線離脱するなか、これ以上けが人は増やせない。
(大城三太)
(1)タピスタ
琉 球 11勝4分け3敗(37)
3―0(1―0,2―0)
北九州 4勝5分け9敗(17)
▽得点者 【琉】 風間矢2(2)清水(4)
【評】前後半を通して攻められる場面も多かったが、琉球は一丸の守備で無得点に抑えた。堅守から徐々にリズムをつかみ、確実に得点を重ねた。前線からのプレスが効果的で、何度もパスミスを誘った。2点目を奪ってからは、さらに勢いが付き、突き放した。
◆守備で集中できた
樋口靖洋監督(琉球)の話 立ち上がりの20分間はパスワークを受ける形でプレスをかけられなかったが、その後は狙い通りにできた。得点はいいタイミング、いい形で決めることができた。PKを止めたことを含め、守備で集中できていた。
◆守備のもろさあった
小林伸二監督(北九州)の話 前後半の立ち上がりは良くて結構シュートも打てていた。チャンスはあったが、うまく点が取れなかったことは残念。セカンドボールやルーズボールの獲得は相手がうまかった。1、2点目の失点は守備のもろさがあった。