沖縄県、コロナ医療機器を追加整備 北部病院などには「簡易病室」も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルスの患者受け入れ体制を強化するため、県病院事業局は人工呼吸器や人工心肺装置「ECMO(エクモ)」、CT撮影装置などの医療機器を新たに購入し、各地の県立病院に整備する。北部病院や八重山病院には、入院などの調整が難しい時間帯の患者らに一時的に対応できる「簡易病室」も確保する。

 これらの経費約12億8700万円と、防護服やマスクなどの材料費約1億9千万円を含む補正予算案が15日、県議会6月定例会の文教厚生委員会(末松文信委員長)で審議され、全会一致で可決された。財源にはコロナ対策に関する厚生労働省の緊急包括支援交付金を活用する。

 県立病院別では、北部病院に最も多い約4億2千万円分の整備費を充てる。県の我那覇仁病院事業局長は委員会で、北部病院がコロナ患者用の病床確保数を拡大したことで追加的な機器の必要性が高まっていることや、エクモの老朽化などを理由に挙げた。

 このほか妊婦の感染に対応するため、八重山病院では既にある分娩(ぶんべん)監視装置や新生児モニターの数を増やす。