沖縄の平均時給923円、8年ぶり減 月給は増加続く 求人誌アグレ調査


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 求人情報誌「アグレ」を発行する求人おきなわ(那覇市)は14日、2020年度にアグレで掲載した求人広告から調査した平均賃金を発表した。平均月給は前年度比0.4%増の18万2494円となり、新型コロナウイルスの影響による景気悪化などで賃上げの動きは鈍くなっている。平均時給は1.3%減の923円となり、12年度以来の減少に転じた。

 求人おきなわ営業部の島袋聖也氏は「求人の掲載件数もコロナ前と比べて3割程度下がっている。月給は今後もゆるやかに上昇するだろう」と話した。平均月給で最も割合が高かったのが18万円台で、全体の16.2%だった。社員を継続雇用している企業は賃金を上げる傾向にある。

 平均月給を業種別に見ると建設業が20万円台と高く、情報通信やコールセンター、飲食関連は19万円台だった。医療や観光、教育、理美容関連は18万円台となっている。

 時給の分布については、800円台が38%と最も高く、前年より2.2ポイント増えた。飲食関連などで、新型コロナの影響でアルバイトの採用停止をした企業も多く、高時給だった企業の賃上げが止まっている傾向があるという。

 調査期間は20年4月1日~21年3月31日で、集計件数は8万627件。