上原(北山)が男子1500m大会新V 全九州高校総体・陸上


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男子1500メートル 大会新で優勝した上原琉翔(北山)=17日、熊本県立総合運動公園陸上競技場(熊本日日新聞社提供)

 全九州高校体育大会は陸上の第74回秩父宮賜杯全国高校対校選手権南九州地区予選第1日が17日、熊本県立総合運動公園陸上競技場で行われ、男子1500メートルの上原琉翔(北山3年)が自身の持つ県高校記録を塗り替える大会新の3分50秒71で優勝した。南九州大会同種目での県勢の優勝は初。

 400メートル男子は平川慧(コザ1年)が47秒77、女子は石嶺真鈴(石川3年)が56秒83で制した。男子砲丸投げは照屋瑠亜(那覇西2年)が15メートル18で2位。男子1500メートルでは東風平中出身の池間凛斗(宮崎・小林1年)が3分53秒99で6位入賞した。各種目6位までが全国総体出場権を得た。競歩、女子ハンマー投げは4位までが出場権を獲得した。

 男子1500メートル県高校記録保持者の上原琉翔(北山3年)が5月に出した記録を3秒以上縮める力強い走りで全国総体の切符をつかんだ。終盤に先頭を捉え、南九州予選をトップで通過。「狙っていた」という大会記録も更新した。

 5月1日の海邦国体記念記録会で県高新を出したが、連戦と暑さが響き疲労が蓄積。22日の県高校総体では1位だったものの、記録は伸び悩んだ。

 ただ照準は九州、全国。1週間かけて体調を整え、しっかりとピークを合わせた。徐々に回復し、練習の段階で既に自己ベストを上回るまでに調子を取り戻していた。

 万全の状態で臨んだこの日の予選は、プラン通りに走って体の軽さを確認。3時間置いての決勝。アップ段階で「ベストを狙える」と気持ちは弾んでいた。

 スタート直後は全体が想定以上の速いペースだったが焦りはなかった。集団の中ほどに位置取り、仕掛けるタイミングを待った。残り600メートルで前のペースが落ちたところで一気にスパート。先頭を捕まえ一時は4秒差ほど引き離した。

 残り1周でも余力を感じたと振り返り、3分40秒台も視野に入ってきた。「全国はハイペースが当たり前。最初からしっかりついて行けるようしたい」とさらなる成長を誓い、この勢いを「本種目でも狙う」と5000メートルにぶつける。