上原(北山)が沖縄県勢初、5000m制覇 2冠達成で全国へ手応え 全九州高校総体・陸上


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 全九州高校体育大会は18日、陸上の第74回秩父宮賜杯全国高校対校選手権南九州地区予選第2日が熊本県民総合運動公園陸上競技場で行われ、男子5000メートルで上原琉翔(北山3年)が14分09秒89で優勝し、1500メートルとの2冠を達成した。南九州大会同種目での県勢優勝は初めて。男子棒高跳びは4メートル30を成功した山城亜倫(普天間3年)が2位、大湾政和(那覇3年)が3位に入った。男子やり投げは玉城紫音(久米島3年)が58メートル65で2位、赤嶺慧(那覇西2年)が3位、比嘉健登(中部商2年)が4位。女子砲丸投げは友利晟弓(那覇西2年)が12メートル67で2位、外間結希乃(与勝)が5位。男子400メートルリレーでは那覇西が41秒30で3位入賞した。女子三段跳びと混成競技を除き、各種目6位までが全国総体の出場権を得た。


県勢初の快挙に喜びかみしめる 手応え十分、いざ全国
 

男子5000メートル決勝 トップでゴールし、1500メートルとの2冠を成し遂げた上原琉翔(北山)=18日、熊本県民総合運動公園陸上競技場(熊本日日新聞社提供)

 男子1500メートルを制した北山3年の上原琉翔が5000メートルでも頂点に立ち、南九州で県勢初の快挙となる中・長距離2冠を成し遂げた。自らの持つ県高校記録には届かずもセカンドベストを記録。それ以上に「しっかり優勝できたことがうれしい。本当に良かった」と喜びをかみしめた。

 レース前は不安が大きかった。頭をよぎったのは体調を崩し、15分台の3位に沈んだ県大会のこと。1500メートルは大会新で勝ったが、実際に走るまで怖さがあった。

 しかし取り越し苦労に終わる。県大会で失速した2000メートルを過ぎてもしっかり体が動いた。位置取った第2集団のペースも序盤より落ち着き、心身ともに「ゆとりが持てた」。

 県大会以降、スピード練習に注力し、長い距離を走っていなかったこともあり、感覚を探りつつの展開。3000メートルから集団のペースが上がっても余力があり「リラックスして走れている」と自信を持って前を狙いにいった。得意とする終盤には先頭に。残り300メートルで持ち前のスピードで後続を振り切った。

 集団に残ることができればラストスパートで勝負できる手応えを十分につかんだ。「本種目」とする5000メートル。「この調子なら全国に挑み戦える」と、最終盤のスピードを武器に全国入賞を狙う。