久米島でワクチン誤接種 5人に生理食塩水 高齢者への集団接種で


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
新型コロナウイルスワクチン

 【久米島】久米島町は18日夜にホームページで、16日に65歳以上の高齢者に実施した新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、5人に誤って生理食塩水を注射したと発表した。この日は197人に接種したが、誤接種の5人は特定できていない。町によると健康被害はない。

 町は今後、抗体検査を実施する予定だが、対象人数などの詳細は医療機関と協議している。

 町によると、生理食塩水はワクチンを希釈するために使っており、今回、希釈するワクチンのバイアル(瓶)を使用済みのものと未使用のものとを取り違えた。接種終了後、5~6人分のワクチンが入ったバイアルが1本余っているのに気づいた。接種したワクチンの数より、接種に参加した人の予診票が5人分多いことで誤注射が判明した。

 町はワクチンをバイアルから注射器に移す作業を担う薬剤師の「気持ちにあせりがあった」ことや、バイアル内の量を確認する過程が「確立されていなかった」ことなどが原因だと説明している。

 町は再発防止策として、作業時間に余裕を持たせ、二重チェックをするなどの作業工程の見直しを図る。