全九州高校総体 淺野(コザ)、5000メートル競歩V


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 全九州高校体育大会は19日、九州各県で行われた。陸上の第74回秩父宮賜杯全国高校対校選手権南九州地区予選第3日が熊本県民総合運動公園陸上競技場で行われ、女子5000メートル競歩で淺野愛菜(コザ2年)が25分40秒73で栄冠を手にした。同円盤投げの友利晟弓(那覇西2年)は41メートル38で頂点に立ち、外間結希乃(与勝2年)は2位だった。男子走り幅跳びは與那嶺諒(普天間3年)が7メートル22で2位。男子ハンマー投げでは宜野座康生(中部商2年)が52メートル08で2位、寺山爽太郎(普天間2年)が4位に入った。各種目6位までが全国総体の出場権を得た。競歩と女子棒高跳びは4位までが出場権を獲得した。アクシオン福岡で女子のみ行われたレスリングは、57キロ級の金城里音(浦添工)が優勝した。卓球は長崎県立総合体育館で、各県の準優勝校による学校対抗を実施。県勢の男女那覇は、初戦で敗れた。


会心のスパート 接戦制す 淺野、体力武器に全国上位狙う
 

女子競歩5000メートル決勝 最終盤までもつれたトップ争いを制し初優勝を飾ったコザの淺野愛菜(右)=19日、熊本県民総合運動公園陸上競技場(熊本日日新聞社提供)

 女子5000メートル競歩でコザ2年の淺野愛菜が会心のスパートでトップ争いに1秒差で競り勝った。同種目の公式戦はまだ4戦目。目標の25分台を達成し自己ベストを更新する底力を見せた。初優勝に「計画通りにロングスパートを実行できて勝てたのがとてもうれしい」と声を弾ませた。

 競歩はコザに進学し兼箇段賢監督に勧められ始めることにした。専門の中長距離の合間に練習を続け、2年になってから競歩での大会参加を決意。5月1日の県内大会で初レースを踏んだ。

 3戦目となる県総体ではレースを引っ張り先頭争いしたが、最終盤のスパート勝負で抜かれ、追いつけなかった。「体力的には問題ないが、スピードで勝てない」。素直に自らの長所短所を見つめ、今大会ではレース展開を変更し、先頭集団の後方に位置して勝負どころを待った。

 ペースが速かった最初の2周を諦めずにしっかり追走。先頭の表情も観察しながら、残り1200メートルほどで長めのスパートを仕掛け、接戦を制した。「短い距離でのスパートだと負けていたかもしれない。最初の速いペースに付いていったことも良かった」と納得の内容だった。

 県総体優勝の仲間郁舞(那覇西)は5位で全国出場を逃した。淺野は「仲間選手の分までしっかり結果が残せるよう頑張りたい」と持ち味の体力を武器に全国で上位入賞を目指す。