FC琉球、決定機阻まれ…岡山に完敗0-3 後半に守備崩れる


社会
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 サッカー明治安田J2第19節は19日、各地で行われ、FC琉球は岡山市のシティライトスタジアムでファジアーノ岡山と対戦し、0―3で敗れ、今季4敗目を喫した。11勝4敗4分け。勝ち点37のままで4位。上位の京都と磐田は勝って勝ち点を41に伸ばし、新潟は21日に試合を行う。岡山は元FC琉球で県出身のFW上門知樹(与勝高出)、MF徳元悠平(那覇西高―城西国際大出)が出場した。前半は、長い時間ボールを支配しながらも得点できず、逆に岡山の上門から先制点を奪われ0―1で折り返した。後半は岡山が攻める時間帯が増え、守備で集中力が途切れたところを突かれ、2失点した。次戦は26日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで松本山雅FCと戦う。

(1)Cスタ
岡山 7勝4分け8敗(25)
 3―0(1―0,2―0)
琉球 11勝4分け4敗(37)
▽得点者 【岡】 上門(5)白井(1)木村(2)
▽観客 3106人


決定機阻まれ 逆に先制許す 集中欠きずるずる失点

 先制ゴールの重要性を思い知らされた試合になった。前半はボールを支配し主導権を握るも、GKのファインセーブに幾度も阻まれ1点が遠かった。古巣を相手に清水慎太郎、後半20分から出場の赤嶺真吾が空中戦で踏ん張ったが、得点に結び付かなかった。

 前半最大の決定機は15分だった。阿部拓馬が技ありのバックパスで後方の清水へ託したが、ゴロ気味に放ったシュートはGKに阻まれた。逆に、岡山の上門知樹にゴール前のこぼれ球を押し込まれ、勢いを与える結果となった。

 得点を取りにいくしかない後半は、攻めた後に手薄になった守備のほころびを突かれる。集中力を欠いてマークが追い付かず、最後は個人技で完全に崩され、2、3点目を奪われた。

 上里一将主将は「守備でコンパクトに連動しないといけない場面で緩さが出た」と修正点を挙げた。「自分たちがどういうサッカーをやるのか、練習の時から考え、前を向いてやっていくしかない」と次戦へ気持ちを切り替える。

 チームは攻守の切り替えで守備力を発揮するMF池田廉がけがで欠場。異なるメンバーでも、崩されない守備を徹底できる共通認識が大事になる。


収穫もあれば反省点も

 樋口靖洋監督(琉球)の話 前半はいい形でボールを動かしチャンスも多かったが、完敗のような結果になった。収穫もあれば反省点もある。相手を崩すバリエーションは間違いなく増えている。我慢強い守備を徹底していかないといけない。


県出身の上門 先制点決める 岡山に勢いもたらす

 岡山は県出身の上門知樹(与勝高出)が前半42分に先制点を奪って、チームに勢いをもたらした。これが岡山勝利の糸口となった。前節の新潟戦では決勝点を挙げる活躍で躍動し、2試合連続でチームを勝利に導いた。

 「琉球が上位にいるのはうれしいし、だからこそ人一倍勝ちたかった」と燃えたぎる闘志を胸に試合に臨んでいた。「こぼれ球は常に狙っていて体が反応した。途中までミスが多かったが、悪い中でも得点できて良かった」と成長ぶりを積極果敢なプレーで証明してみせた。