かりゆしが「とまりん」ホテル棟の買収提案 「アーバンリゾート」継続を検討


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沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハが入居するとまりん=21日、那覇市前島

 那覇市前島の複合ビル「とまりん」でホテル「沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ」を運営するかりゆし(恩納村、玉城智司社長)が、とまりんを経営する第三セクターの泊ふ頭開発(那覇市、宮城健三社長)に、ホテル棟の買い取りを提案していることが分かった。かりゆしは22年1月末でとまりんから撤退する通知を那覇市や泊ふ頭開発に出していたが、施設の自社化によるホテル運営の継続を検討している。

 かりゆしは7月中に出る不動産鑑定評価の結果を基に、買収額を提示する。泊ふ頭開発側は、提示額を受けた上で売却のメリットを検証して判断する。

 かりゆしは今年1月、賃料の増額による経営の圧迫などを理由に、1年後にとまりんから撤退することを通知していた。玉城社長は取材に、「撤退と売買の交渉を持ち掛けている。いろいろな選択肢を持つようにしている」と話した。

 一方、泊ふ頭開発側は3月から、ホテル賃貸の新たな事業者の募集を始め、県内外約10社から問い合わせがあった。現在は興味を示している3社と交渉を始めているという。

 泊ふ頭開発の宮城社長は「基本的には賃貸で考えているが、(売却の)金額にもよる。売った方がメリットが大きければ検討する」と話した。

 かりゆしの平良朝敬会長は「賃貸を続けることはできない。建物は減価償却していくのに賃料が上がり続けるのはおかしい。自分たちの財産としてやっていきたい」と話した。