23日午前4時50分ごろ、糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「黎明(れいめい)之塔」に、陸上自衛隊第15旅団の佐藤真旅団長らが制服姿で訪れた。辺りが暗い闇に包まれる中、旅団長ら数人が塔に献花した。
黎明之塔は、日本軍第32軍の牛島満司令官らをまつるとされる。佐藤旅団長は、「参拝」への批判があるという質問にあくまで「私的参拝」とし、「慰霊の日に戦争で亡くなられた方々のご冥福をお祈りする」と答えた。
例年は旅団長らが集団で訪れるが、今年は旅団長のほか女性自衛官2人と私服姿の幹部数人のみだった。一行はその後、一般戦没者を追悼する「しづたまの碑」と県職員を追悼する「島守の塔」を足早に回った。
「参拝」は2004年から隊員が自主的な行動としており、今年で17回目。
同日、県平和委員会が第15旅団の「参拝」に抗議した。