平和祈る舞で幕開け　又吉家元、芸道70周年公演

　琉球舞踊玉城流いずみ会・又吉靜枝家元の芸道70周年記念公演「千年の祈り　七十路（ななそじ）に立ちて踊い誇ら」が23日、那覇市の琉球新報ホールであった。又吉家元の独舞や、妹で玉城流てだの会の玉城千枝家元との「加那よー天川」、19世紀の絵巻から復元した「江戸上りの芸能」などが披露された。弟子や、又吉家元の芸大教授時代の教え子らも出演して華を添えた。琉球新報社の企画「新報アートルネッサンス　新歩の時」の一環。

　本公演に向けて又吉家元と娘の聖子さんが作舞した、鎮魂と恒久平和への願いを込めた舞踊「千年の祈り」で幕を開けた。又吉親子は、ハスの花を両手で胸に抱き歩みを進め、時折鎮魂の思いを込めて花びらをちりばめた。ジャワガムランの古典曲と琉球古典音楽を用いた、静かで穏やかな作品に観客は見入った。