城間、女子円盤投げで6位 初の入賞に「いい記録出せて良かった」 陸上日本選手権


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女子円盤投げに出場した城間歩和=ヤンマースタジアム長居

 東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権第1日は24日、大阪市ヤンマースタジアム長居で行われ、女子円盤投げで城間歩和(中部商高―九州共立大3年)が49メートル34で6位入賞した。男子円盤投げの藤原孝史朗(沖縄カトリック高―九州共立大2年)は12位。男子100メートルの新崎仁也(那覇西高―九州共立大4年)は予選で敗退した。

 男子100メートル準決勝は1組の山県亮太(セイコー)が10秒16、2組の多田修平(住友電工)が10秒17、3組の桐生祥秀(日本生命)が10秒28でトップ通過した。

 小池祐貴(住友電工)は3組2着で突破、10秒30で1組3着だったサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)はタイムで拾われ決勝進出。ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)は3組5着で敗退した。決勝は25日午後8時半で、3枠の五輪出場権を争う。

 男子走り高跳びは戸辺直人(JAL)が2メートル30で4度目の優勝を果たした。五輪参加標準記録には届かなかったが、世界ランキングでの出場権獲得が有力。同5000メートルは遠藤日向(住友電工)が13分28秒67で勝ち、松枝博輝(富士通)が2位。1万メートルの五輪代表、相沢晃(旭化成)は4位だった。

 女子100メートルで日本記録を持ち、五輪3大会出場の福島千里(セイコー)は予選4組5着で敗退した。

◆国内最高峰で入賞 城間、精神面成長、声弾ます

 5回目の試技に臨んだ城間歩和が上半身をねじり、左足を軸にして跳びはねるように回転する。生み出した遠心力で円盤を投じ、冷静な表情で行方を見守った。記録は自己ベストにあと0・25メートルに迫る49メートル34。初挑戦だった昨年は14位に沈んだ国内最高峰の大会で6位入賞を果たし「この舞台でいい記録を出せて良かった」と声を弾ませた。

 今月上旬の日本学生個人でそれまでのベストを1メートル以上更新する49メートル59を投げ、2位に入った城間。「今季は自分の動きに集中できている」と、精神面の成長が安定して好記録を生む原動力になっている。

 きっかけは春先に沖縄であった記録会。それまでは「45メートルが出ればしっかり投げられている」という感覚だったが、その時は体の使い方に納得がいかない中でも45メートル台を記録した。「もっと自分の力を信じていい」。監督にそう諭され、「自分はもっと投げられるんだ」と自信を深めた。

 目標とする50メートル台、そして県記録の50メートル85も目前に迫る。「円盤をもっと大きく動かし、遠心力をかけることができればまだ伸びる。今年中には、最低でも県記録を出したい」。勢いそのままに、大台突破を狙う。
 (長嶺真輝)