地域にまつわる名字、人や歴史に興味津津 金良孝矢(中部報道グループ)


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written by 金良孝矢(中部報道グループ)

 地域を巡って人々を取材していると、特定の地域ごとに同じ名字の人が多いことに気付く。例えば、宜野湾市議会で最も多いのは「宮城さん」(25人中4人)で、中城村議会では「新垣さん」(16人中4人)が多数派だ。選挙を勝ち抜いて選ばれる議員には、地域に根付く名字の方も多い。

 県外でありがちな名字とは異なり、沖縄特有の名字は多い。名字から出身地が分かることもしばしばあり、そのような場面に遭遇した人もいるのではないか。名字にはその人や地域の歴史がある。

 個人的な興味もあり、地域担当記者が地域のイチオシを紹介する紙面企画「J(地元)☆1グランプリ」で、特定地域に多い名字「○○さん」をテーマとして、半ば強制的に? 各記者に取材してもらった(5月9日付)。

 大宜味村塩屋の「宮城さん」、宜野湾市長田の「米須さん」、那覇市牧志の「高良さん」、八重瀬町志多伯の「神谷さん」が登場した。周りの反応はさておき、それぞれの歴史が垣間見られ、私的には興味深く、やりきった感があった。

 ところで金良(きんら)という私の名字は沖縄でも少々珍しく、北谷町などに多い。伝え聞くと、さまざまな歴史があるようだ。改めて自分自身の歴史をきちんと探ろうかと思う。

(宜野湾市担当、前・中城村担当)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。