5月の景気、5カ月連続「後退」 観光関連が悪化 りゅうぎん総研


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 りゅうぎん総合研究所(伊東和美社長)は6月29日、5月の県内景気動向を発表した。新型コロナウイルスの影響で観光関連が悪化、消費関連も弱含み、建設関連は民間工事の一服感で弱含んでいるとし、県内景気は5カ月連続で「後退している」と判断した。

 【消費】前年の緊急事態宣言による反動から、百貨店売上高は前年同月比56.4%と2カ月連続で前年を上回った。新車販売台数も2カ月ぶりに前年を上回った。電気製品卸売販売額は、地上デジタルテレビ放送開始から10年を迎え、テレビの買い換え需要などで同7.7%増と4カ月ぶりに前年を超えた。

 【建設】公共工事請負金額は、国や県、市町村が増えて前年同月47.3%増の280億5652万円。2カ月連続で増加している。建設受注額は民間工事が増えた影響で同27.0%上昇し、4カ月ぶりに前年を上回った。木材売上高は需給のひっ迫で価格が上がり、同16.0%増と18カ月ぶりに前年を上回っている。

 【観光】入域観光客数は前年同月比4.4倍の19万5200人と、2カ月連続で前年を超えた。ただ、新型コロナ拡大前の19年との比較では、76.6%の減少となっている。主要ホテル稼働率は同17.2%。売上高も同17.6倍だが、19年との比較では80.5%減と低い水準となっている。