「琉装、自信持ちたい」 知念ウシさんが講演


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知念ウシさん

 第94期「新報女性サロン」第6回講座が2日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。「私が琉装する理由」をテーマにむぬかちゃー(ライター)の知念ウシさんが講演した。

 南風原絣(かすり)に身を包み登壇した知念さんは、これまでの琉装姿の写真を紹介しながら話をした。

 20歳の成人記念で「今着ないと一生後悔する」と思い、電話帳から琉装記念写真を撮影する写真館を探し、一人で訪ねたことを振り返った。写真は実家のリビングに飾られたが、客人が来ると「恥ずかしいから」と隠された。「当時はそういう状況だった」と振り返った。

 知念さんは30代半ばになると、普段から琉装で活動するようになった。「琉球王国時代は封建制や家父長制の時代だった。そんな時代の衣装を着るのはおかしい」と批判する人もいたという。知念さんは「そのような問題があるからといって当時の文化、特に女性の文化を全て否定し、捨て去るのはおかしい。過去の長所も短所も全て受け止め、自分たちで自分たちの問題は克服していきたい」と強調した。琉装について、他の民族が自らの装いを大事にするように「琉球人が自分の着物を着ることに自信を持ちたい」と話すと、会場からは拍手が送られた。