釣り好きな父親に連れられて幼い頃から釣りを始めた喜友名啓佳さん。大学生になってからも船の大物釣りを中心に楽しんでいる。2日はタマンを狙い、友人と2人で西崎沖の通称「ジャンプ台北」で夕方の午後5時ごろから竿(さお)を出した。トカジャーの切り身を餌に水路付近にチョイ投げして、アタリを待った。
午後5時半に、立てていた竿がいきなり海面に向かって突き刺さるように曲がり、リールからウイーン、ウイーンと音を立てながらすごい勢いで道糸が引き出された。急いで竿を持ち大きく上げて、魚の口にガッチリと針を掛けた。異変に気付いた魚は、右に左に走り回り、海に引きずり落とされそうなぐらいの強烈な引きで、80メートルほど走った所でようやく止まった。魚を寄せるチャンスだと、リールを巻いて魚を寄せようと試みたが、重くて全く巻けない。すると再び走りだし20メートルぐらいラインが引き出され止まった。今度は何とかリールを巻くことができたが、20メートルほど巻いては出されるようなやり取りを繰り返し、足元まで寄せた。
しかし、タマンが目的だったのでギャフは持っていなかった。水くみバケツのロープを使って尾に結び、2人で堤防まで引き上げた。
これが喜友名さんにとって初となるロウニンアジだった。渡船・つりぐのぞうさん(電話)098(995)3117。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)