マンゴーの品質とブランド価値の向上目指す 県知事賞受賞の仲村さん兄弟、消費を呼び掛け


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丹精込めてマンゴーを育てる仲村盛宏さん(左)と政将さん=13日、金武町屋嘉

 県マンゴーコンテストで、本島中部地区在住の農家として初めて最優秀の県知事賞を受賞した仲村盛宏さん(41)、政将さん(39)兄弟=沖縄市。コンテストへは初回から出品し続け、14年目でつかんだ栄光に「感無量」と口をそろえる。兄の盛宏さんは、県内には尊敬できる先輩農家がたくさんいるとし、「目標は県産マンゴーの品質とブランド価値のさらなる向上だ」と高みを目指す。

 2人は、マンゴーの生産農家だった父・勝雄さんから金武町屋嘉の畑を引き継ぎ、現在は約5300平方メートルのビニールハウスで、主に贈答用の「アーウィン種」を育てている。毎年6月~8月前半にかけて1万8千個を収穫するが、7月中旬の今は最盛期という。畑には、父親から譲り受けた樹齢30年の株もある。株は20年前までは狭い間隔で植えていたが、今では一本一本に十分な栄養が行き渡るよう6メートル間隔で植え付けている。政将さんによると、県農業改良普及センターの技術的支援も受けながら、肥料や日照時間の調整など試行錯誤を重ね「現在の色、形、香りにたどり着いた」という。

 県知事賞に選ばれた果実は1玉400~450グラムで平均糖度は19.4度。審査員会では「色のりや大きさなど外観、内容ともに高品質」と評価された。盛宏さんと政将さんは「多くの人の支援があって取れた賞。贈答用としてだけでなくぜひ県内在住者にも沖縄が全国に誇るマンゴーを楽しんでもらいたい」と呼び掛けた。