雑談中、幼なじみが突然心筋梗塞に…心臓マッサージで救助 誕生日に無事退院


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 【沖縄】沖縄市越来の人工透析技師、高江洲裕さん(52)が、幼なじみの友人男性(52)が目の前で心筋梗塞を起こした際、スマートフォンのスピーカー機能を使いながら救急に通報し、アドバイスを受けながら心臓マッサージをして救助を待ち、無事回復につなげた。人命救助に力を尽くしたとして8日、沖縄市役所で桑江朝千夫市長から感謝状を受けた。

友人を心臓マッサージで救助し、桑江朝千夫沖縄市長(左端)から感謝状を受けた高江洲裕さん(左から2人目)=8日、沖縄市役所

 友人男性は理髪店を営み、高江洲さんは常連客。4月20日に店を訪ね、散髪後に2人で雑談していた。そのとき突然、男性が心筋梗塞を起こしたが、高江洲さんの冷静な対応で一命を取り留めた。

 看護師資格を持つ高江洲さんは過去に心臓マッサージの講習を受けたこともあった。この日は救急隊員が現場に到着するまでの7分間、心臓マッサージを続け、救急車が到着してからは電気ショックを使うなどして命は救われた。

 散髪店に他の客はいなかった。高江洲さんも予約をしていたわけではなく、仕事がたまたま早く終わったために訪れていた。

 友人が退院した6月7日は高江洲さんの誕生日。高江洲さんは「小中高と一緒に過ごし、共に野球をした親友だ。(回復が)最高の誕生日プレゼントになった」と胸をなで下ろした。

 感謝状を手渡した桑江市長は「医療従事者とはいえ、予想しないことが起きて普通はパニックになるだろうが、素晴らしい対応をしてくれた」と感謝した。