名護市真喜屋区で986万円の使途不明金 前書記が「子どもの学費に」


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 【名護】沖縄県名護市真喜屋区で2008年から21年まで、少なくとも986万円の使途不明金が発生していることが16日までに分かった。区によると、前書記が複数回にわたり現金自動預払機(ATM)で区費を引き出し「私的な理由」で使用していた。使途不明金が3月に発覚して以降、前書記は754万円を弁済した。被害額の総額は区長らが調査している。

 6月に区内で配布された中間報告書によると、基本金会計と一般会計の二つの通帳から金銭の出し入れが複雑多岐に行われていた。「監査を巧妙にすり抜け、誰も気が付かなかった」としている。前書記は使用目的について「子どもの学費に充てるため」と話していたという。前書記は6月30日付で、一身上の都合により退職した。

 区は前書記に返済を求めており、現段階で被害届の提出などは考えていない。