普天間PFAS汚染水、指針の6~13倍 宜野湾市が議会で説明


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米軍の汚染水放出計画で、宜野湾市の和田敬悟副市長(右手前)から話を聞く市議会の議会運営委員会=20日

 【宜野湾】米軍が普天間飛行場内から有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む汚染水を処理し基地外へ放出する計画で、汚染水の処理前のPFAS濃度が1リットル当たり300~650ナノグラムであることが20日、分かった。日本のPFOSとPFOA含有量の暫定指針値(同50ナノグラム)の6~13倍。基地内で13日に米軍から説明を受けた宜野湾市の和田敬悟副市長が、市議会の議会運営委員会(伊波一男委員長)で20日、明らかにした。

 市は示された値について、PFOS単体なのかPFOSとPFOAの合計なのか判明していないとした。米軍は7万6千~17万リットルの地下貯水槽六つに汚染水を保管している。和田副市長は「タンクごとに濃度が違う」と述べた。

 また和田副市長は、関連施設が老朽化し大雨で雨水が貯水槽に入り込む可能性があることを、米軍が説明していることも明らかにした。

 米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐は、処理した水のPFAS濃度を分析していることから「結論が出るまで流すことはない」と述べたという。市は従来通りの焼却処分を引き続き求めるとした。