五輪自転車競技の新城、沿道に熱気「うれしかった」 


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寄せ書きを書いた大きな日の丸旗と段幕を掲げ、スタンドから新城幸也の走りを見守る父・貞美さん(左から3人目)や母・るみ子さん(同8人目)ら=24日、静岡県の富士スピードウェイ(提供)

 東京五輪2日目の24日、石垣市出身の新城幸也さん(36)も、3大会連続で自転車のロードレースに出場。父・貞美さんや母・るみ子さんら応援団は、今大会で数少ない有観客の会場となったゴール地点の静岡県・富士スピードウェイに石垣市などから足を運び、自慢の息子の勇姿を見守った。

 総距離約244キロで熱戦が繰り広げられた自転車男子個人ロードレースは、有観客となったゴールの富士スピードウェイ(静岡)だけでなく、観戦自粛の要請があった市街地の沿道にも大勢の“観客”が押し寄せた。空席が広がった開会式の国立競技場など無観客の寂しさが目立つ中、従来の五輪と変わらない光景が逆に異彩を放ち、今大会を象徴する形となった。

 沿道に混雑が発生したことに、東京都の小池百合子知事や大会組織委員会の橋本聖子会長は警戒感を示した。ただ、祝祭感乏しく開幕した大会で、五輪らしい雰囲気を味わえた選手たちは歓迎。普段は欧州の大会を転戦し、日本でのレースを走る機会が少ない新城幸也さんは「こんなに日の丸を見たレースはない。それだけでうれしかった」と感激に浸った。