池原 初得点に雄たけび チームは終始ペース握れず


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日本―オランダ 前半、池原がシュートを決める=国立代々木競技場

 前半11分すぎ、右サイドでパスを受けた池原綾香が宙に舞った。所属先のチームメートで「お互い知り尽くしている」という相手ゴールキーパーの動きを冷静に見定め、股下を抜いて自身の五輪初得点を挙げた。「ここまで来るのにたくさんの人に支えられた。決まった時はガッツポーズと叫び声が出ました」。面はゆそうに振り返った。

 しかし初戦の硬さからチーム全体の足の動きが鈍く、序盤で5連続得点を許すなど苦しい展開。優勝候補のオランダとは2017年の世界選手権で延長までもつれる接戦を演じただけに「対等に戦える」と感じていたというが、度々守備網を割られ、逆速攻も許して終始ペースを握られた。

 「試合の入りで自分たちの守りからリズムをつくれないとこういう展開になる」。世界トップ級の国と対戦する際の反省点を見詰めるベテランの池原。2日のモンテネグロ戦に向け「最初の5分、10分に自分たちの守りを仕掛け、速攻でリズムをつくる。勝つ自信はある」と力を込める。

 この日はシュート4本を放って3得点。「もっと積極的に得点に絡んで勝利に貢献したかった」と点取り屋としての役割にも不満を残した。次戦は攻守でチームを引っ張る決意だ。 

(長嶺真輝)