全国高校総合体育大会・北信越総体第4日は28日、各地で競技が行われた。陸上は9.98スタジアム(福井県営陸上競技場)で行われ、男子400メートル決勝に進んだ平川慧(きら)(コザ1年)が47秒96で3位に輝いた。
挑む姿勢がにじみ出たレースだった。400メートルの平川慧(コザ)が1年生ながら全国で堂々の3位に輝いた。1年生として唯一決勝まで進み、8人で覇を競った。中盤からぐんぐんスピードを伸ばし、200メートルから300メートル付近で他の選手をごぼう抜き。第3コーナーまでにトップに躍り出た。「自分でもびっくりしてしまい、ラストは少し変な力が入った」と残りの直線で惜しくも2人に抜かされた。
力を出し切ったレース後は「予選、準決勝、決勝と1日3本走るのは初めて」ときつそうにしながらも喜びの表情を見せた。
未完の逸材の成長曲線は右肩に上がり続けている。今年からコザ高で外部コーチを務める金城研コーチには、中学時代から指導を仰いでおり、着実にタイムを伸ばしてきた。金城コーチは「生まれ持った心の強さがある。いいレースだった」とべた褒めだった。
準決勝は47秒93、決勝は47秒96。「自己ベストではなく、タイム的には満足していない。体力を付ける必要も感じた」としながらも「いい経験ができた」と充実感を漂わせた。
31日は200メートルも控える。「今の記録では決勝は難しいと思うが、自己ベストを狙いたい」と気負わず挑む。
(大城三太)