玉城(糸満)円盤、砲丸2冠 陸上・全沖縄ジュニア大会


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 陸上の第52回全沖縄ジュニア大会第1日は31日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、女子U16の砲丸投げで玉城璃音(糸満中3年)が12メートル21で優勝し、円盤投げも制して2冠を達成した。男子U16では外間勝結(与勝中3年)が砲丸投げと円盤投げで2冠を成し遂げた。同走り高跳びは西條福之助(与那国中3年)が1メートル84で優勝した。同100メートルは金城楓樹(中部商高1年)が11秒31、女子U16100メートルは又吉一莉(球陽中3年)が13秒02で制した。


父の指導、感謝の自己新 バスケと“二刀流” 足腰強化生きる
 

U16女子砲丸投げ 12メートル21の記録で優勝した糸満中の玉城璃音=31日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 最終6回目の試技。最後に力を尽くした一投は5回目までの軌道よりさらに高かった。気持ちを込めた砲丸は目標の12メートルラインを初めて越えて着地。糸満中3年の玉城璃音は自己ベストを更新し「記録を残せて良かった」とはじけるような笑顔を見せた。

 投てき競技を始めたのは中学から。小学から続けるバスケットボールをしながら打ち込んだ。きっかけはやり投げ選手だった父の影響。週3日はバスケットを終えてから投てき技術を学び、足腰強化など力を付けるトレーニングにも汗を流した。2競技を続けるのは正直「しんどく休みたい時もあった」が、逃げなかったことで「メンタルも体も強くなった」。

 フィールドに背を向けて体をかがめてばねのように砲丸に力を伝えて投げる砲丸投げ独特のフォームもしっかり習得。本格的な投てき技術で、2位を約2メートル引き離しての優勝だった。

 高校からはバスケに専念する。目指すは実業団入り。自分との戦いである投てきを続けてきた経験はバスケでも「生かせる」と胸を張る。陸上は中学で終えるが「残りの大会でさらに自己ベストを出して父に恩返ししたい」と力を込めた。

 (謝花史哲)