ハンドボール池原「自分たちで崩れてしまった」 最終戦へ「決めきる」<東京五輪>


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日本―アンゴラ 後半、池原がシュートを放つ=国立代々木競技場

◆日本25―28アンゴラ(7月31日・東京五輪1次リーグA組)

 「綾香、ポストディフェンス!」。日本が粘りを見せ、一時は3点差まで詰め寄った最終盤、ウルリック・キルケリー監督の指示がコートに響いた。相手の攻撃の中心で、序盤から得点を重ねてきた大柄なポスト選手に対し、サイドプレーヤーの池原綾香も含めて中央を固めた。

 しかし手薄になった45度から守備網を割られ、さらにポストからも追加点を許して万事休す。予選3戦目まで全敗のアンゴラ相手に手痛い敗戦だった。池原は「(決勝トーナメント進出に向けて)絶対的に勝利が必要だったけど、自分たちで崩れてしまった。最後の勝負どころで自分側のサイドシュートに誘導するように言われたけど、コンパクトに守れなかった」と悔やんだ。

 主力のポスト選手である角南果帆が第2戦で腕を痛め、第3戦以降ベンチから外れている。攻撃でも高く、厚い壁に阻まれ、ボールの流動性が上がらない。池原のシュートチャンスも3回にとどまった。

 日本の初得点を決めたが、その後はネットを揺らすことのなかった池原は「空中で肩を揺さぶれていない。滞空時間を利用し、もっと引き付けてシュートを打たないと」と自身の強みを見つめ直す。

 自力での予選リーグ突破の可能性は消滅したが、最終戦に向けて「最終的な局面で決めきり、流れを持ってきたい」と気持ちを切り替えた。

 (長嶺真輝)