りゅうぎん総合研究所(伊東和美社長)は7月30日、2021年のプロ野球春季キャンプの経済効果が23億6600万円だったとする調査リポートを発表した。20年の121億6800万円を98億200万円下回り、2000年の調査開始以来、最大の減少幅となった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴い無観客開催となったことが大きく影響し、経済効果は限定的となった。
りゅうぎん総研によると、20年のプロ野球キャンプには県内外から35万4千人の観客がいたが、今年は無観客となり、さまざまな需要が蒸発した。
期間中の支出が最も多い宿泊費は4億9600万円にとどまり、前年を21億4300万円下回った。飲食費は前年比15億2600万円減の3億7700万円、土産品・グッズ購入は同13億7千万円減の5100万円、交通費は同10億6500万円減の1億5千万円など、軒並み低水準となった。
球団や報道関係、キャンプ地のハード・ソフト関連の費用は大きな変動はなかった。
りゅうぎん総研は「今後はファンサービスや交流イベントなどを強化し、キャンプ地へ行くことへのインセンティブを上乗せすることが期待される」と指摘している。