石垣島出身の兄弟いとこ3人によるバンド「きいやま商店」のライブ「アカサタナハマヤライブ~みんなの大冒険~」が7月18日、沖縄市のミュージックタウン音市場であった。4月リリースのミニアルバム「アカサタナ」の発売を記念したライブで、約1年ぶりに有観客での開催となった。5曲のアルバム収録を含む全21曲を披露した。コロナ流行前と変わらぬエネルギッシュな歌と愉快なMCで、観客に元気を与えた。
おなじみのオープニング「月ぬ美しゃ」が流れ、「みなさん、会いたかったよー」と威勢よく3人が登場、ノリの良い「ダックヮーセ!」から「ドゥマンギテ」まで3曲を一気に歌った。
新アルバム収録の「ぼくらの大冒険」では曲中、同アルバムをプロデュースした、シンガーソングライターのナオト・インティライミが自転車に乗って登場した。ナオトは「(登場前に後ろからライブを見ていて)愛の交換会というか、最高の空間だよ」と興奮を隠さず、“きいやま愛”をほとばしらせた。4人はアルバム制作を振り返り、そのまま即興で曲作りを始めた。穏やかな曲調からレゲエ調に変化するメロディーに乗せて「やっと会えたね」と見事なハーモニーを奏でると、会場から大きな拍手が起こった。
ナオトは自身のヒット曲「いつかきっと」をきいやまと歌い舞台を後にした。
有線の「問い合わせランキング」で1位を取ったという、アルバムの推し曲「きいやまのアカサタナ」は、エイサーやカチャーシーなどを組み合わせた振り付けを観客も一緒に踊った。「ゆーしったい」では、英国の伝説的ロックスターを思わせる姿になったリョーサが、舞台を縦横無尽に駆け回り盛り上げた。
アンコールでメンバーは「次は安心して、みんなが立って、声を出せるライブをやりたい」としみじみと語り、「明日はくる」「さよならの夏」でにぎやかに締めた。
(藤村謙吾)