東京五輪の野球で、日本が初めて金メダルを獲得した7日、代表メンバーで沖縄県石垣市出身の平良海馬投手(八重山商工高出、西武)へ関係者から祝福の声が上がった。平良投手は決勝戦での登板はなかったが、関係者らは「すごい」「子どもたちに夢を与えた」と喜んだ。
「すごいのひと言だ」。高校時代の平良投手を指導した元監督の伊志嶺吉盛さん(67)は平良投手をたたえた。伊志嶺さんは「石垣の選手があれだけのメンバーに入った。登板機会が少なかったのは次に生かしてもらえばいい。すごいプレッシャーに打ち勝ったと思う。お疲れさまと言いたい。彼が活躍したことで、地元の子どもたちに夢と希望を与えたと思う。一つの起爆剤になって、石垣の野球をもっと盛り上げることにつながったらいい」と祝福した。
平良投手が小学生の時に所属した真喜良サンウェーブ野球部で、コーチとして指導した現監督の高良真助さん(41)は友人宅で試合中継を観戦した。平良投手の登板はなかったが「試合終盤のピンチに登板して流れをつくるのが海馬の役割だ。今大会は役割を十分果たした」と労をねぎらった。コロナ禍で落ち込む沖縄に元気を与え、子どもたちには夢を与えたと話し、「野球を始める子どもが増えると思う。海馬には『おめでとう。島に帰ってきたら子どもたちに金メダルを見せてほしい』とメッセージを送りたい」と誇らしげに話していた。
県野球連盟の又吉民人会長(75)は「学童野球の子どもたちには平良投手を目標に頑張ってほしい。今後も大記録を目指してもらいたい」と喜んだ。