相撲80キロ級・東黒島5位 仲宗根は3回戦へ 中部農林は団体決勝Tに 全国高校総体


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 全国高校総合体育大会・北信越総体第14日の7日、相撲は新潟県糸魚川市民総合体育館で行われた。中部農林は団体戦予選3戦の成績を2勝1敗とし、決勝トーナメント進出を決めた。個人戦はいずれも中部農林勢で、仲宗根龍が3回戦に勝ち進み、與那覇大地は2回戦で敗れた。初実施の体重別では個人80キロ級の東黒島治将(はるまさ)が、初戦の2回戦、3回戦を勝ち進み、8強入りして5位に輝いた。東黒島は準々決勝で、優勝した鈴木(静岡・飛龍)に敗れた。


初の大舞台、結果に満足感 東黒島
 

個人戦80キロ級3回戦 左手で相手のまわしをつかんで攻める中部農林の東黒島治将=7日、新潟県の糸魚川市民総合体育館

 個人戦体重別80キロ級で東黒島治将が堂々の全国5位に輝いた。集大成となる初出場の大舞台で成長の証を刻んだ。

 4強を懸けた戦いは完敗。「気が付いたら投げ飛ばされて天井を見ていた。押し出しで負けとかはあるが、投げられて負けるのはめったにない」と脱帽していた。対戦した鈴木が勝ち上がって頂点に。「事実上の決勝戦と思って臨んだが、今までにない圧力を感じた。悔しさもあるが、満足感の方が大きい」と表情はすっきりしていた。

 4、5歳で相撲を始め、てだこクラブ、浦添中で打ち込み、中部農林では仲間に恵まれた。

 印象深く残っているのが高校1年の南部九州総体。沖縄開催で「補欠で出場できなかった」との悔しさがばねとなった。先を行く、同じ軽量級の與那覇大地の存在が大きかった。1年よりも体重は10キロ近く増え、パワーが付いた。5月の県大会で與那覇に勝利したことを自信に全国でも結果につなげた。

 3年間姿を見守ってきた和宇慶忠勝監督は「立ち合いの種類の多さや技のセンスはピカイチ。努力を怠らずにここまで来た。仲間の存在が彼を高めてくれた」と評価を惜しまなかった。

 (大城三太)


一丸の総合力で3戦目勝ちきる 中部農林、決勝Tへ無心

団体予選2回戦 中部農林―高岡向陵(富山) 立ち合いから積極的に攻め、勝利した中部農林2年の新田将大(右)

 中部農林がチーム一丸の総合力で決勝トーナメントへの切符をつかんだ。2戦目で高岡向陵(富山)に競り負けたが、3戦目の拓大紅陵(千葉)を3―2で退けた。

 和宇慶忠勝監督は「どの選手もいい部分を出せていた。先鋒の新田将大は思い切りのいい相撲を取るので、勝敗に関係なく勢いをもたらしてくれた」と褒めた。さらに「玉城頼が執念と意地、仲宗根龍が最初の負けからの修正力を見せてくれた」と3戦目で勝利した2人をたたえた。

 32校によるトーナメント初戦で宇治山田商(三重)と対戦する。玉城主将は「けがは良くなってきている。無心で臨み、相手の嫌がる相撲を取りたい」と気合い十分だった。