沖縄県内特化のネット通販街「トドキュー」10月オープン 輸送時間や送料軽減


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オンラインショッピングモール「TODOQ(トドキュー)」をPRするイノベスタの根路銘一亮代表=7月29日、浦添市のイノベスタ

 沖縄県内に特化したネット通販サービスを構築したい―。イノベスタ(浦添市、根路銘一亮代表)が、出店社と利用者を沖縄県内に限定したオンラインショッピングモール「TODOQ(トドキュー)」を10月にオープンする。県内の出店事業者を募集している。通常、電子商取引(EC)は県外や海外などより顧客の多い市場に拡大するが、あえて逆に「閉じる」ことで利便性を高め、「地販地消」で県内経済の活性化を目指す。

 トドキューは、食品や日用品、家具、雑貨など「あらゆるもの」(根路銘代表)の販売を想定している。県内製造の県産品のみに限定せず、国内メーカーの商品でも県内の卸や小売業者が販売していれば対象とする。

 島しょ県の沖縄は、県外に比べ注文してから商品が届くまでの日数が長く、送料も高い場合が多い。しかし、県内で販売している商品を県民が購入することで、県外から発送する場合に比べ2~3日到着が早くなるという。

 10月のオープン時に50社程度の出店を目標としている。多くの店舗がさまざまな商品を出品することで、一つのモールで欲しいものを買いそろえられるようになり、利用者にとって便利なサービスになる。

 県内限定のオンラインショッピングモールとすることで、プロモーションなどを通じて集客を図る。数年以内に本島内の配送は送料無料にする計画で、送料を補填(ほてん)するためにインシップ広告などの準備を進めている。

 根路銘代表は、楽天やアマゾンジャパンで草創期のECに携わり、ECが一企業のサービスから、社会のインフラに変化していく様子を見てきた。新型コロナウイルスの拡大で、サービス業の比率が高い県内経済が疲弊しているのを見て、貢献できないかと考え、2020年7月に起業した。

 根路銘代表は「県民に便利さを提供すると同時に、苦しんでいる県内企業が回復するきっかけになればいい」と話した。

 出店の問い合わせはイノベスタ(電話)098(917)5935。平日午前10時~午後5時。