野村萬斎さんら「唐人相撲」琉球芸能実演家と共演 12月「なはーと」こけら落とし


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こけら落としで披露する「三番叟・唐人相撲〜なはーと編〜」の概要を説明する野村萬斎さん、嘉数道彦さんら=10日午前、那覇市久茂地の那覇文化芸術劇場なはーと

 12月12日に上演される那覇文化芸術劇場なはーと(新市民会館)のこけら落とし公演の一つ、狂言「唐人相撲(とうじんずもう)~なはーと編~」の記者会見が8月10日、那覇市久茂地の同劇場で開かれた。構成を務める狂言師の野村萬斎さん、琉球芸能実演家の嘉数道彦さんらが登壇した。

 萬斎さんは「地方の劇場がどう文化発信をしていくは大きな課題だ。琉球芸能の方々と一緒にやれるのは画期的で、那覇のアイデンティティー、多様性が発揮されると思う」と話した。

 同劇場は10月31日に開館する。「唐人相撲」は、架空の「唐」に滞在する日本の相撲取りが皇帝に相撲を見せてほしいと頼まれるという粗筋。臣下たちが相撲取りに挑んでいくが歯が立たず、皇帝は自ら勝負を挑む。なはーと編では琉球芸能や那覇大綱挽など沖縄の文化を取り入れる。嘉数さんら琉球芸能実演家や那覇市民も出演する。

 嘉数さんは「琉球芸能は本土の芸能の影響を受けてきた。似通った点や独自な点が織り混ざって、琉球芸能や日本の伝統芸能の可能性を探っていけるような意義のある舞台になるといい」と意気込みを語った。

こけら落としで披露する「三番叟・唐人相撲〜なはーと編〜」の概要を説明する野村萬斎さん