困っている人に届けたい 名護高生、校内でフードバンク 社協に寄贈


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食料品を名護市社会福祉協議会に寄付した名護高校3年の(左から)宮城葉さん、名嘉いちずさん、浅見結さん=6日、名護市の市社会福祉協議会

 【名護】名護高校3年生の女子生徒3人が6日、名護市の社会福祉協議会を訪れ、同校で実施したフードバンク活動で集まった食材約100点を寄付した。食材を運んだ名嘉いちずさん(17)は「沖縄は子どもの貧困率が高い上、コロナ禍で困っている人が増えているとインターネットなどで調べて分かった。そうした人たちに少しでも届けることができれば」と話した。

 活動は今回が2回目。1回目から活動する名護高フロンティア科3年8組の宮城葉さん(18)、名嘉さんに加え、子ども食堂でボランティアをしているという浅見結さん(17)も「SDGs(持続可能な開発目標)で学んだフードロスをなくす取り組みにもつながる」と、活動に参加した。

 今回は6月に宮城さんらが「校内でフードバンクを実施したい」と担任の椙原慎太郎教諭に相談。新型コロナウイルスの感染拡大で一時臨時休校となったが、ポスターを作成して各学年の学年室や職員室に掲示し、会員制交流サイト(SNS)も活用して協力を呼び掛けた結果、7月にレトルト食品や缶詰、カップラーメンなど食料品が続々と集まった。

 宮城さんは「困っている人を助ける活動をつなげていきたい」と意欲を見せた。

 名護市社会福祉協議会の渡口治事務局長は「助け合いの循環が広がってくれたら」と述べた。