高校生5人が三線教師免許に合格 伊江村の教室から快挙


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教師免許に合格した高校生(前列4人)や他の生徒の合格を喜ぶ宮里徳宏さん(後列右)=8月9日、伊江村阿良区の三線教室

 【伊江】伊江村阿良区の宮里徳宏さん(85)が営む三線教室に通う高校生5人が、7月18日に行われた琉球民謡伝統協会の第27回民謡コンクールで教師免許に合格した。ほかにも最高賞1人、優秀賞3人、新人賞を2人が受賞しており、地域で話題となっている。

 教師免許に合格したのは、照屋月美さん(小禄高2年)、知念珠音さん(浦添工業高1年)、名嘉山茉耶さん(名護高1年)、与那城しちりさん(浦添高1年)、成田琴乃さん(浦添商業高1年)。5人は伊江中を卒業後、それぞれの高校に進学。帰省時には三線教室に足を運び、宮里さんから指導を受けた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による非常事態宣言を受け、島に帰省できず、宣言期間中は三線教室も中止となった。

 照屋さんは「コロナ禍で先生から習うことができず不安だったが、寮で1日2時間練習に励み、1発で合格することができた。今後は早弾きなどを習い、将来はエイサーの地謡をしてみたい」と抱負を語った。

 最高賞に合格した大城雅妃さん(西小6年)は「これまで一緒にお姉さんたちと練習に励んできた。5人を目標に中学校を卒業するまで教師免許に合格したい」と目を輝かせた。

 師匠の宮里さんは「一度に5人が教師免許に合格したのは初めて。コロナ禍で思うような稽古ができず、心配していたが、5人は島を離れても常に練習に励み、その成果が出せたと思う。後輩たちにも大きな目標になる」と頑張りに目を細めた。

(金城幸人通信員)