沖縄ガスと琉大が産学連携 食品残りかす活用システム研究


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
持続可能な発展に向けた産学連携の協定を結ぶ沖縄ガスの我那覇力蔵社長(左)と琉球大の西田睦学長(右)=12日、琉球大

 沖縄ガス(那覇市、我那覇力蔵社長)と琉球大(西原町、西田睦学長)は12日、持続可能な発展に向けた産学連携の協定書を締結した。二つの共同研究を進めるほか、琉球大の学生をインターンシップで受け入れるなど人材育成などにも共同で取り組む。

 琉大が進めている、食品残さなどを使って家畜飼料を作るエコフィードシステム構築の研究に、沖縄ガスも参画する。

 エコフィードの生産過程で排出される飼料に向かない残さや、家畜排せつ物からバイオガスを回収し、飼料の加熱や発電に有効利用することで環境負荷低減を目指す。

 沖縄ガスが取り扱う家庭用燃料電池エネファームと太陽光発電を組み合わせ、共同住宅などでのエネルギー利用の最適化についても検証していく。

 我那覇社長は「エネルギー業界は原料をほとんど海外から輸入しており、地域の財が外に出て行ってしまう。地産地消のエネルギーを作り出すことは非常に価値がある。琉大の知見を活用させてもらい、少しでも力になれればと思う」と意気込んだ。

 西田学長は「琉大は幅広い分野で研究し、人材とノウハウがある。うまく結び付けて社会に役立つようにしていきたい」と話した。