石川真生さん「大琉球写真絵巻」那覇市民ギャラリーで開催 22日まで


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設営が進む石川真生写真展「大琉球写真絵巻2021」=16日、那覇市民ギャラリー

 過去の歴史から現在に至る沖縄の現実について、人々の暮らしや生きざまを写真を通して描く石川真生さんのシリーズ作品展「大琉球写真絵巻2021」が17日、那覇市久茂地の那覇市民ギャラリーで始まる。市おもろまちの県立博物館・美術館での写真展がコロナ禍によって途中で中止された無念さも胸に、石川さんは毎日午後2時からギャラリートークも行う。

 大琉球写真絵巻は2014年に始まり、毎年夏ごろに発表する。今回は20年に撮影したパート7と、21年に撮影した新作のパート8。自衛隊配備が進む宮古島、石垣島、与那国島の作品も多い。

 石川さんは長く米軍基地や自衛隊に関わる問題や人々を取材してきたが、先島の自衛隊配備は19年まで意識していなかった。たまたま集会でこの問題に気付かされ「ひどいことをした」と自らに怒りを感じて先島に通い、取材を続けた。

 現地の人たちの生きざまを、反対運動や、代々大切にしてきた畑や海を背景に、時には小道具を使ったパフォーマンスを交えて描き出す。

 「沖縄島も宮古や石垣も、これからも撮り続けるよ」と現在進行形の今を伝える。22日まで。開場は午前10時~午後7時。入場千円。