頼れる主砲・知念大河の一振り、沖尚打線の口火に<夏の甲子園>


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阿南光―沖縄尚学 1回2死一塁、先制適時打を放つ沖尚の知念大河

 頼れる主砲の一振りが、沖尚打線の口火となった。4番知念大河は初回、2死一塁で打席に入る。「(ストライク)ゾーンに入ったら思い切り振っていく意識で立った」。カウント2―0の3球目、腕を器用に畳みながらもしっかりと振り抜いた打球は、ぐんぐん伸びて左翼手の頭を越える。一走の仲宗根皐をかえす先制の適時二塁打となった。続く長濱諒の二塁打で悠々と生還し、大歓声のベンチへと迎え入れられた。

 雨天で当初の予定から4日遅れで迎えた初戦だったが、その間も比嘉公也監督が自ら打撃投手を務め、相手左腕の森山をイメージしてバットを振り込んできた。「比嘉先生が打撃投手を買って出てくれて、実戦に近い形で練習してきた。結果で恩返しできた」。対策がぴたりとはまり、この日、4打数2安打で2打点を挙げた。新チームとなって初めての有観客試合が甲子園。大舞台独特の雰囲気に押されたが、市立尼崎高(兵庫)吹奏楽部の友情応援も支えになったという。「のまれることなく良い方向に働いて後押ししてもらった」と打撃で応えた。