【独自】沖縄本島で初、地対艦ミサイル部隊配備へ 勝連に23年度めど


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 【東京】防衛省は2023年度をめどに、沖縄県うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地へ地対艦ミサイル(SSM)部隊を配備する方針を固めた。沖縄本島への同部隊の配備は初となる。海洋進出を強める中国を念頭に、対処力を強化する狙いがあり、22年度概算要求で関連経費として21億円を計上する予定だ。

 関係者によると、指揮統制する人員も含め人数は180人程度を見込む。地対艦ミサイル部隊はすでに奄美大島と宮古島に配備されており、石垣島にも配備計画が進む。配備によって、中国艦艇の航行が活発化する沖縄本島と宮古島間の海域で対処力を強化する狙いがあるとみられる。

 22年度概算要求は、自衛隊の「南西シフト」を強く打ち出す。石垣島で整備を進めている陸自駐屯地は22年度に開設する方針を固めた。警備部隊や中距離地対空ミサイル、地対艦ミサイル部隊など約570人を配置する計画。概算要求では110億円を盛り込む。

 23年度に電子戦部隊の新編を予定している与那国駐屯地では、隊庁舎新設などの整備費として82億円を計上する方向だ。
 (知念征尚)