夫婦2人で静かにウークイ 先祖に感謝し三線で送る


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仏壇に向かい、ウヤファーフジ(先祖)に三線を弾いて霊を見送る上間精次さんと妻の節子さん=22日夕、那覇市識名(大城直也撮影)

 旧盆最終日となる「ウークイ」が22日夜に県内各地であり、帰ってきた祖先をグソー(あの世)に送り出した。那覇市識名の上間精次さん(83)は、仏壇の前で三線を弾き、妻の節子さん(77)も隣でその様子を見守った。

 例年の旧盆は親戚が集まって自宅がにぎわうが、昨年から新型コロナウイルス対策のため集まるのは控えている。今年の旧盆も夫婦2人で静かに過ごした。

 精次さんは正月やお盆などの節目には三線を手に取り、先祖に気持ちを伝えている。

 ウークイでは安波節をはじめ、戦争マラリアで亡くなった先祖の慰めとして、屋嘉節や二見情話を演奏した。最後は新安里屋ユンタの早弾きで明るく送り出した。

 精次さんは「健康で暮らせているのは先祖のおかげ。孫まで生まれさせてくれて、ありがとう」と伝えた。