写真家・鷲尾倫夫さん「巡歴のオキナワ」展、東京で開催 ポートレートなど65点展示


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写真展「巡歴の道オキナワ」を開催する写真家の鷲尾倫夫さん=19日、東京都千代田区のJCIIフォトサロン

 【東京】写真家の鷲尾倫夫さんの作品展「巡歴の道オキナワ」が3日から、千代田区のJCIIフォトサロンで開かれている。2011~19年に県内を巡り撮影したポートレートなど65点が展示されている。

 鷲尾さんは、写真週刊誌「FOCUS」創刊時から休刊までの20年間、専属カメラマンとして活躍した。県内で本格的に撮影を始めたのは、2011年に那覇市内で開かれた伊志嶺隆写真展に呼ばれたことがきっかけだったという。「トークショーに向け沖縄に関する書籍を読み、ひめゆりの塔で学徒隊の写真と向き合い、米軍が上陸した渡嘉敷島から歩いてみようと思った」と振り返る。

 以降、年に数回、来県し出会った老若男女のポートレートを撮り、交流を深めてきた。鷲尾さんは「沖縄のおばあに戦争について聞くと『忘れたさぁ』とそっけない答えが返ってくる。しかしチビチリガマで一晩過ごし、その理由が分かった。おばあからいろんなことを学んだ」と語る。

 作品展は29日まで。開館時間は午前10時~午後5時、毎週月曜が休館日。入場料は無料。